計画的偶発性の自己怪事
【第18回:クリッピング】
「1級キャリアコンサルティング技能士の大井宗太郎が人生を振返る中で見つけたキャリアサンプル」を不定期にお届けするコラムです。
“読む”から“切る”、そして“活かす”へ――キャリコンとしての学びと成長をつないだクリッピング習慣
クリッピングとは、新聞、雑誌の記事を切り抜いて保管することを意味しています。新卒で入社したPR会社では、多くのクライエントにクリッピングサービスを提供していました。朝7時出社で、社長含めた全社員9名で全国紙6紙、産業経済紙4紙程度に目を通し、クライエントの関する記事、競合他社の記事、業界関連記事などを切り抜き、台紙に貼り、クライエントごとに必要部数をコピーして、9時までに届けます。この2時間はミスが許されない緊張と集中力がMAX。スピードが全てで戦場のようでした。新入社員2名は、虎ノ門の会社から霞が関、大手町などタクシーで9時までに配達しなくてはなりません。
企業名を出すと、三井物産、日本IBM,三菱銀行(当時)、三菱自動車、三菱石油、三菱液化ガス、旭硝子、通産省(現経産省)など。
一流企業に若造の分際で出入りができ、それは良い経験でした。
そんな生活を3年間続けましたので、新聞を読んで気になる記事があるとクリッピングをしてしまいます。ファッション業界の記事、キャリコンになってからは、その関連、雇用問題、労働問題、関連法案等。自分で取り組むテーマが見えてくると、人権、キャリア、各種ハラスメント、LGBTQ、女性、若年層、高齢者、障碍者、外国人労働者、ブラック企業、就活、メンタルヘルス、DV(デートDV)、人材派遣、人材紹介、労働法、非正規労働者、ジェンダー、性暴力、選択制夫婦別姓、いじめ、性教育等々。さらには、講習会やセミナーで貰った資料も一緒に保存しておきました。
約15年貯め込んだクリッピングや資料をついに処分しました。最新のものだけ残して。凄い量で自分でもびっくりしました。産業カウンセラーの先輩にこういう方がいました。そういう資料って、取っておいても後から見直すことがないので、即処分しています。その潔さが私にはない。私も貯め込んで見直したものは5%程度じゃないかな。クリッピングは続けますが、人権関連に限定しよう。まだまだ古い書類や書籍が山になっています。断捨離宣言します!クリッピングの習慣をつけてくれたワールドPR株式会社に感謝です。
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